スポーツインフラが地域を変える経済学

観客席

スタジアムや、練習場などのスポーツインフラの整備は、安定した観客を動員するための場所や、チームの強化を適切に行うための環境を整えるだけではなく、住民から求められて建設されるのであれば、経済学的なメリット以上に、大きな貢献を果たします。

多くのケースでは、施設を整備するだけではなく、訪れたファンが利用するための飲食店、グッズショップなどの商店や、公共交通機関からスタジアムまでを結ぶ幹線道路の整備など、付随するインフラの整備もセットで施工されることがあり、地元のゼネコンや建築業者は、大きな収益を得られるのと同時に、地元の雇用も生み出します。

スポーツそのものの普及、啓発はもちろんのこと、経済学的にも地域を一気に活性化させながら、選手を応援する立場の者には、夢と感動を与え、競技人口の増加によって有力な選手を輩出することがあれば、その競技にとっても、大きな利益を得ることになるなど、スポーツインフラの整備は、双方にとって、さまざまなメリットがあります。

スポーツ経済学に交通はいかに関係するか?

サッカーチーム

スポーツ経済学というのは、スポーツを通じた地域振興やチーム経営などによって行われる、経済活動について研究する学問の分野です。

例えば、ある地域の市町村が町おこし球団やサッカーチームなどを開設したとします。すると、そこには様々な経済効果が生まれてくるのです。

もちろん、第一に挙げることができるのは、地元会場で得られる入場料による収入です。しかし、それだけではありません。会場内や商店街などで販売される、チームのファングッズや選手たちそれぞれへの応援グッズ、といったものもあります。

さらには、会場へと至るまでの交通手段を確保することや、そこから得られる収入まで含めて、経済効果を算出すること。そういったことが、スポーツ経済学のもたらしてくれるものなのです。

スポーツ経済学を応用すれば、例えばメディアを活用したチームの応援戦略なども立てていくことができます。チーム自体が盛り上がれば地域も盛り上がることになり、そこにチームと選手、地域住民が一体となった経済活動が生まれてくるのです。